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Mac で Web 開発(上)

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 自分の本業は今のところ IT 関係のエンジニアではない。物好きなディレッタントであると思っていただけたら幸いだ。もっともこれが本業なら、こんなお気楽なブログは生まれようもない。開発環境を整えるにあたって、MacPorts も、Fink も使わないことを目標にしているぐらいなのだ。なお、この "マックの道具箱" は全面的に入れ替えたため、リンク切れ等はお許しを。
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 ふりかえれば、Mac とのつきあいも相当長い。SE30 や Quagra700 といっても全く知らない方も多いのではなかろうか。当時の frog design による Mac のデザインは本当に素晴しいものだった。今の若い方にとっては信じ難いことだろうが、アップルコンピュータという会社には、何時つぶれてしまってもおかしくない時期もあったのだが、そんな時代でさえ、悲壮感に近い熱烈な思い入れで Mac を使い続けてきた。仕事柄やむを得ず、Windows も使うことはあるのだが、Windows の自動更新やらセキュリティソフトやらの勝手な振る舞いにはウンザリする。
 もっとも自分の好みはさておき、一般の PC においては Windows の占有率がダントツである。Mac も含め UNIX 系は少数派である。インターネットを使いメールをやりとりしたり、デジタルカメラの画像を鑑賞したりといった普通の目的にはナニを使おうが全く問題はない。慣れたものを使えばいい。携帯電話もインターネットへの親和性を強めている現在、アンダーグラウンドで動く OS がナニモノであるかということは、おそらくまったく彼岸の話になってきている。
 ところがインターネットの送り出し側、Webサーバの世界では事情は異なる。UNIX 系が主流であり、WindowsServer は少数派、というよりは亜流である。会社内の社内サーバについては話は別で、いまだに Microsoft にお金を払い続けながら WindowsServer を使っている企業も多い。それゆえ、ついでに社外に向けたインターネットサーバにも WindowsServer を使うということになる。いまをときめく Google のサーバがすべてオープンソースの UNIX系の OS で動いているのは周知のことだが、 UNIX系を使ったことが、あれだけ大きく伸びる要因の一つであったことは疑いようもない。聞くところによれば、急速に成長していた時代の Google では、基盤もハードディスクもむき出しの自作 UNIXコンピュータが何百台も稼働していたらしい。
 Macにも Mac OS X server というサーバ専用の OS が用意されており、Xserve という,機械フェチの自分にとってはたまらないデザインのサーバも用意されている。ただし客観的にみて、インターネットサーバ向きかという問いには、残念ながらノーと言わざるを得ない。Mac は GUI による直感的な操作がウリだが、Mac OSX server で Webサーバや DNSサーバを運用しようとすれば、現状では GUI だけではまず無理である。UNIX系の OS と変わらない苦労と知識がその設定に必要なら、インターネットサーバに Xserve を使うのは、通勤の足にポルシェを使うようなものである。一方、社内サーバやワークグループサーバといった目的に使うのなら一流のものがある。設定も GUI だけでかなり高度なことまで設定できる。要は、アップルが力を入れている方向がインターネットサーバ向きではないということだ。

 さて、Web プログラムの開発には、Windows と、Mac を含めた UNIX系とではどちらがよいのだろうか。普通に考えればインターネットとの親和性から、Mac を含めた UNIX系のもので開発したほうがよいに決まっている。デモ、Windows の方が使ってる人間も多いし、Webプログラム用のアプリケーションも、情報も、ダントツに多いヨ〜。さてさて。
 結論から言うと、いまから Webプログラムの開発を始める方々には断然 Mac がおすすめである。intel の CPU の載っかった最近の Mac であれば、Windows もインストールしてダブルブートにできるというおまけまでついている。Mac で Webプログラムの開発をするメリットは他にもたくさんある。Mac の OSX は UNIXベースであるから、必然的にインターネットサーバでは標準的に使われている UNIX系と共通の操作も数多く、 UNIX系についても理解ができるようになる。UNIX用の各種オープンソースも当然フリーで使うことができる。そして、見ていろ、オレだって、いつかは本当の UNIX使いになってやる!というのが当面の我々の目標だ。"ブッチャケ"、Webプログラムの開発には UNIXベースのものの方が断然、格好もいい。
 ただし、ここが一番の問題なのであるが、Mac の OS X は一般的な UNIXベースの OS と違ってアップルが独自に組み上げた OS であるため、UNIX用の各種ソースのインストール(コンパイル)にはちょっとしたコツが必要になることも多い。はじめて Mac で本格的な Webプログラムの開発をしようと思われた方の中にはどうしたらよいのやら、途方に暮れた経験をお持ちの方も多いのではないかと思われる。
 "Mac 使い"の先達の方々から見れば笑止であろうが、このあたりのお話が "Macの道具箱" の存在価値になるはずである。

 本日の記事をまとめておこう。
・インターネットサーバの世界では UNIX系が主流であり、WindowsServer は論外である。
・インターネットサーバに Xserve を使うのは、通勤の足にポルシェを使うようなものである。
・はじめて Webプログラムの開発に使うのなら、UNIXベースの Mac が断然お勧めである。
・Webプログラムの開発に Mac を使うのなら、それなりの知識が必要で多少の苦労はある。
・さらに、intel Mac を使うのなら、Windows XP もインストール可能というおまけがつく。
・Webプログラムの開発をするなら、いつかはきっと格好の良い"UNIX使い"をめざそう。

 そして、誤解を恐れずに言わせてもらうとすれば、いいかげんに Microsoft の製品に頼って Web の開発をするのはやめにした方がいい。

この記事について

この記事は著者が2007年2月25日に書いたものです。

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