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全国 の 放射能 土壌汚染

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 結論から言えばこの図を引用したサイトや Twitter は、人生をムダになさるから、ご自身のブックマークおよびフォローを削除なさった方が良い。久しぶりに重い腰を上げよう。まだ、あのでたらめな PNAS 安成論文からのシュミレーション図を引用して全国的に土壌の放射能汚染があるかのごとき発言があるのは驚きだ。卑しくも自分でその情報の確実性を追証できないなら情報を発信する資格はない。ご自身で調べてみるが良い。
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 重ねて申し上げておくが、上の図を引用して騒いでいるサイトや Twitter については、それが食品や放射能の安全性についてのものであろうが、著者の論評を述べているものであろうが、信頼性はゼロである。理由はもう一度後述しておこう。

 問題の論文は、自分も先の記事で書いたが、その後もいろいろな方(例えば、群馬大学 Prof.早川)が指摘されている通り、きわめて悪質である。
 ついでに申し添えておくが、Prof.早川が掲載されている土壌汚染地図は、最新のデータで更新もされ続けておられ、信頼性は高いものである。Nature にも Science にも相手にされず、 PNAS にやっと掲載されたが最後、日本の将来を憂えて書いたはずの論文の誤りを訂正することもなく(赤シャツの御本人は神奈川県のデータの誤入力を訂正して12月には計算し直すとツィートなさっていたはずだが、もし、やり直されていたならどなたかお教えいただきたい。謹んで訂正したいと思うのだが、少しは実測値に近づいたのだろうか?)、そのまま放り投げてある御仁とは対照的である。
 自分はとうの昔にあの図を引用したサイトや Twitter を見るのをやめているが、何の確認もせずにこれを大きく報道した、朝日と NHK も、頭の中からブックマークを削除してしまった。坊主憎けりゃなんとやら、ということではない。情報の信頼性がないからだ。これを本当の "風評(デマ)" というのである。したがって、それ以来、趣味の雑誌の "朝日カメラ" から、NHK の語学テキストに至るまで不買である。特に、NHK はニュースから平清盛に至るまで、地震が来ようが低気圧が来ようが一回も見ない。信頼性は無いに等しいうえ、情報操作をされるのが誠に鬱陶しい。なにを大袈裟な、とお思いの貴方、自分の知る限りかなりの人間が、朝日を読むのをやめ、NHK も見ていない。

 もう一度繰り返すが、自分の愛する北海道に低次元な風評をばらまくな、馬鹿野郎。

文部省航空機モニタリング.jpg
 なんでいまさらあの論文が引用されているのか。これは事実ではなく自分の推測であることをお断りしておくが、全国の土壌汚染についてはすでに全国的に拡大しているのだから、と認識させたいのかもしれない。どこかの回し者かと思われるサイトはもちろんのこと、放射能汚染について敏感に反応するサイトまで双方ともが一緒くたに、あの図を引用しているのは笑止である。幼稚な情報戦の様相を呈していて見ていてほんとうに興味深い。
 このところ、放射能をまき散らした側も、まき散らされた側も、全国の土壌や食品がかなり汚染されているという認識を誘導したいという思惑が、一部で一致してきているのかもしれないが、現実はマッタク違う。まだ汚染を免れている地域は多い。こちらは本当の情報戦になっている。ご自身で信頼性のあるデータを調べることをお勧めする。

 汚染が拡大していけば、将来、原発周辺の子供も関西の子供も、悪性腫瘍の発生率に疫学的に有為な差は出ないかもしれないが、疫学はもはや科学ではない。いつか、国会かどこかで、天才 Prof. 児玉龍彦に、疫学の学者が束になって突っかかっているのを見たが、話が噛み合うはずがない。前者は21世紀を代表する科学者であり、後者は20世紀の統計屋さんである。統計は問題点を見つけるのには使えるかもしれないが、この世紀はもはや疫学の時代ではない。今から何十年かした暁には、放射線障害についてはゲノムレベルで解析が終了していて、放射線障害によるか否かは科学的に証明可能となり、疫学の出てくる余地などあるわけがない。

 書くつもりはなかったが、実はこの記事は、ある方からいただいたコメントがきっかけで書いている。読んでくださっているだろうか。

この記事について

この記事は著者が2012年5月 4日に書いたものです。

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