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食品 の 放射能 汚染

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 結論から言えば、小児の場合は 4 ベクレル/kgまで、 成人の場合で 8 ベクレル/kgまでが安全と言えるが、食料品から1ベクレル/kg 以下、小数点で表現される値が検出された、と、ことさらに大騒ぎするサイトや Twitter も、ご自身のブックマークおよびフォローを削除なさった方が良い。食品の放射能汚染を調べて発表しているサイトの中には、市民や子供を守るために真剣に奮闘しているサイトもあれば、名古屋や北海道の食品から放射能が検出されたと大騒ぎをしたうえ、福島の野菜は ND だったと発表する、壊れたサイトまでいろいろある。
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 もうすでに、全国的に多かれ少なかれ汚染は拡大しているんだ、と言いたいのかもしれないが、そっちの都合は当方の知ったことではない。
 こっちが問題にするのは、自分の愛する北海道の食品から、1ベクレル/kg以下 の Cs137 が検出されたと、ことさらに騒ぎたてるところにある。
 いろいろな立場があるのは充分承知の上で申し上げるのだが、小児の場合は 4 ベクレル/kg、 成人の場合で 8 ベクレル/kg が、かなり厳しいが、平時ならば妥当だと思われる規制値で、信頼性の高い国内外の科学者の論文なり勧告なりを、自分自身で調べてみることをお勧めしたい。くだらないサイトの情報に振り回されないことだ。
 だいたい、以前、しかるべきところで調べてもらった際のデータをごらんになっていただきたいのだが、何千万もする ORTEC 社製のゲルマニウム測定器の検出限界値が、1500秒ではあるが、0.6 ベクレル/kg 程度である。いったいどれほど高級な測定器を購入して使っているというのか。全部濃縮して測定しているんだろうか。
 検出されないにこしたことがないのは言うまでもないが、1ベクレル/kg やら 2ベクレル/kg なら、現状の食品としては一応安全と言ってよく、ヨーロッパ産の食品の方がよっぽど高い。まして、1ベクレル/kg以下の少数点で表示されるレベルのものをこのご時世で、出た!と発信すること自体が幼稚である。いったい、何をしたいの?

 どれぐらいの数値で出た!と騒いでいるのか、ご自身で、よく調べた方が良い。その上で、壊れているサイトは2度と相手にしないことだ。情報操作に踊らされるだけ人生のムダである。そのうえ、安全な食品を手に入れられなくなってしまう。

 当然、そういうお前は北海道の土壌や野菜を自分で確かめたわけではないくせに勝手なことを書くなよ、という壊れた人からの反論も予想される。今まで何ヶ月も書く気はなかったのだが、もっと、脱線しておくことにする。こちらの記事もいろいろなコメントを頂いたので仕方なく書いている。

 先日、なんでも自分でやってみないと気が済まないタチなので放射能測定器が欲しいが、ライカだけでも危ないのに離婚になったらどうしようか、というようなことを記事に書いた。実は。。。記事を書いた次の日に、その悪〜いタチが頭をもたげ、食品の放射能汚染を測定する器械を発注してしまった。ちょっとした高級車1台分の出費である。重量もとんでもないシロモノだ。時間はかかるものの、10ベクレル/kg 以下 4ベクレル/kg 程度までは測定可能、完全に理系かつディレッタントを自認する自分が選んだ機械だから、比較的信頼性も高く、その気になれば証明書の発行も可能である。しかしながら面倒なのは大嫌いで、他から持ち込まれるいろいろな食品を測定してカネをとろうなどとはマッタク考えていないので、道楽以外のなにものでもない。自分は、他にやらなければならない優先順位の高い仕事がある。
 今年始めに納品され、自分の興味のおもむくまま、食品や土壌だけでなく、仕事の関係のものやらいろいろなものを測定している。自分自身で測定した限り、北海道産については土壌も野菜も米も ND で問題はない。最新の北海道のデータは、道庁のホームページにも掲載されているのでご覧いただきたい。ただし、今後、瓦礫焼却等の影響が出てくる可能性はあるかもしれないとは思っている。

 食品を測定することを仕事にして情報を発信するサイトは、民間にもかなりの数の測定器が配置されはじめたことは思い知った方が良い。値が真実かどうかは他でも追認可能である。卑しくも公表するなら、信頼性の高い機器を選択のうえ、測定が正確で(核種の同定が可能、K の測定が可能で、毎回キャリブレーションが簡単に可能)、かつ、値は、誤差および検出限界も含め、誰にでも理解可能な形で事実をそのまま出さなければ意味はない。北海道産の牛乳から小数点以下の放射能が検出されたと中心値をポンと出して大騒ぎするぐらいなら(例えば 0.26 ± 0.35 検出限界 0.25 ならど〜すんだ?)、そのきわめて高価な半導体の測定器で、子供達の給食でも測定してあげた方がよほど清々しい。

 先日の記事を見たある篤志家から半導体の放射線測定器の中古品を買わないか、というようなコメントをいただいた。自分は更新も気まぐれで、ブログにコメントも掲載しない面倒くさがりなので、申し訳なかったのだが、実は発注してしまった後だった。この場を借りてお詫びを申し上げたい。もっとも、もう1台、半導体の測定器があっても構わないが、間違いなく離婚であろうから、老後は2台の放射能測定器とライカを抱いて過ごすことになる。

 以前も書いたが、日本の大切な食料庫を守ろうとしないで、いったい何をしたいというのか。自国の子供たちの将来の笑顔や健康よりも、目先の経済を優先して、国際的にも恥の上塗りをするつもりか。何度も例に引かせて頂き申し訳ないのだが、東大の児玉龍彦教授は、島津製作所と共同開発で今までの医科用の機械を利用した超高性能、超高速、食品放射能汚染測定器を開発済みである。二本松にお住まいの方はご存知であろう。教駒から理III にストレートで進学された児玉龍彦教授をはじめ、日本の自然科学者はきわめて優秀な方が多く、各方面すでに臨戦体制である。ソレに比べて行政の連中は何をしているのだろう。民間に、環境用、食品用を問わず、こんなにも多くの放射能測定器が導入されるようになっている原因が、いったい何であるのか理解しているのだろうか。もっともそのおかげで、瓦礫焼却によって土壌が汚染されたのかどうかも、民間で把握可能になっている。

 今までのこの文を読んで不愉快な方は、特に、以下をよく読んでいただきたい。

 経済や法律は学問ではなく、人間が勝手に作り出した実務体系であり、自然科学とはゼーンゼン違う。経済学者や法律家が何をどのように考えようが、自然は法則に従い、原因があれば結果が生じる。第一原発周辺も春を迎え、原因に対する結果が生じる。放射能は目には見えないから ND だとも言えるだろうが、目に見える結果はなかったことにはできない。
 読者諸兄もご自分の日本史の教科書に水俣のチッソに関する記述があったのを覚えておられることだろう。将来の各国の歴史の教科書には、間違いなく、東京電力福島第一原子力発電所の事故についてチェルノブイリ以上の記述がされることだろうが、歴代の政府、内閣構成各大臣をはじめ福島県知事ほか立地推進だった知事および東京電力は、将来の子供たちが読む歴史の教科書に、どのように登場し、どのように書かれることになるのだろうか。
 人が何をどのように考えようが、都合の悪いことにはフタをしようが、自然は法則に従って原因に対する結果を導く。何十年かたった後、世界の子供たちは教室で何を知ることになるのだろう。
 今のままでいいと、本当に、お考えだろうか。老婆心ながら心配になる。自分も含め、いま現在を生きる日本国民も、同じである。歴史の教科書に、まちがいなく載るような局面のなかで、いったいなにをしているのだろう。
 当時の日本の国民は愚かであったと、将来の歴史の教科書に記述されるうちの一人に間違いなく入っている、という諦観で一杯になっている自分がいる。

この記事について

この記事は著者が2012年5月 5日に書いたものです。

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